チェンマイに一目惚れしたあの日

タイでも、なぜチェンマイなのかと聞かれることが多々ある。きっと行った人にはわかるはず。

あのゆったりとした心地よさが。

20代の頃チェンマイに住む前まで、私はバッグパッカーだった。長期連休や有給を駆使してバックパックを背負って世界を一人で旅した。

いろんな世界をこの目で見てみたい。そんな理由でたくさんの国に行った。

どこの国もまた行きたい!と思うほど素晴らしかったけど、次にいつ来るかはわからない。だから、手持ちのお金は使い切るようにしていた。

ところが、チェンマイに行ったとき初めてお金を残した。

チェンマイ空港に到着した瞬間を今でも覚えている。日本の地方空港のようにこじんまりしていて、すぐ近くに山がある。その山を見ただけで、”私ここ好きだわ”そう思った。それはまるで一目惚れのような。

旧市街のお堀の中心に予約したゲストハウスに向かう道中、風を感じながらタクシーから眺めた街並みも「あ〜なんかいいなこの街。」ともうすでに街の雰囲気をつかんだ。

バッグパックをゲストハウスの部屋に置いてすぐに街歩き。

地元のタイ人がみんなニコニコしていて優しい。ここは安心して一人旅ができる街だと感じた。

それから市場やナイトマーケット、カフェ、タイ料理屋、お寺など初チェンマイで行くべきところは回った。

それでも初日の”ここ好きだわ!”という気持ちは変わらなかった。むしろ好きが増していた。その直感は間違っていなかった。それは、海外なのに危険な感じがしない。むしろ穏やか。人が優しくてフレンドリー。自然豊か。街全体がゆったりのんびりしている。いろんな国に行ったけど、チェンマイはきっとまた来ると確信した。

初チェンマイでこの街が大好きになり、その後何回も旅をして、移住をして。本帰国してもチェンマイには行くというより帰る気分。


日本人なのに、チェンマイが心地よい。

チェンマイは私の第二の故郷になった。